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#008 琵琶湖とその水辺景観
石山寺
瀬田川に臨み、伽藍山を負った勝景の地にある。東寺真言宗の大本山で山号を「石光山」といい、西国三十三所霊場の第十三番札所になっている。天平19年(747)聖武天皇が東大寺造営の際、大仏鋳造用の黄金発掘の祈願のため、良弁に念持仏を祀らせたのに始まる。平安時代には菅原道真の孫淳祐により真言密教道場として中興。この頃から貴族の参詣参篭が相次ぎ、物見游山を兼ねた”石山詣”が盛んに行われた。平安文学の格好の舞台ともなり、紫式部が寺に籠って源氏物語の構想を練った、などというエピソードが伝えられている。境内には硅灰石が露出し、本堂や多宝塔などの諸堂宇と調和し梅・桜・ツツジ・牡丹・紅葉など季節の花にも映え、近江八景の一つ”石山の秋月”で月の名所でもある。
日本を代表する古典文学『源氏物語』は、石山寺に参詣した紫式部が十五夜の月が琵琶湖に映える姿を見て「もののあわれ」を主題とする物語に着想したと伝えられている。琵琶湖と水が持つ神秘的な力を現す景観として、芸術的な空間としての景観として、心像を現す景観として、みずとくらしの文化の一つの形として人々の中で息づいている。
【文責】 大津市観光振興課
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