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#075 旅引付と二枚の絵図が伝えるまち
日根神社まくらまつり
日根野地区の日根神社で毎年5月4日・5日に催される春季祭礼です。華やかな飾りまくらをつけた3基の幟を巡行することから「まくらまつり」と呼ばれる奇祭です。日根野・上之郷・長滝の3地区合同で行っていた祭りも、大正15年から3地区の輪番制に変わりました。祭りに奉納される「飾り枕」は、主に女性の手によってつくられ、良縁や安産、豊作の願いが込められています。周辺での春祭りは少なく、まくらを飾りにした祭りの巡行は全国的に珍しいものです。 昭和33(1958)年から船岡山への渡御は中止され、現在の長滝の御旅所まで往復する巡行路となりました。 氏子の日根野・上之郷・長滝の3地区が交代で祭りを担当し、社名旗・大榊・塩水・比礼旗・太刀・弓矢・猿田彦・太鼓・神輿・一番幟・二番幟・三番幟が行列を作り町内を練り歩きます。5メートルほどもある竹の竿に色とりどりの飾り枕を付けた枕幟を背負い、五社音頭を唄いながら長滝の御旅所まで渡御します。まくらまつりは、かつては「けんか祭」としても有名で、まず境内の楼門から下りる石段が「喧嘩場」でした。 今も日根野の各町内の辻には石灯籠が建っていますが、かつては灯籠座が組織され、祭の1か月前から毎日夕刻になると各町内の子どもたちが六角形の紙で作った灯籠に灯を点して日根神社に奉納しました。現在でも渡御のときに「セーロージャ、マーロージャ」と掛け声をかけるのは、「千灯籠じゃ、万灯籠じゃ」が訛ったものです。今では取り付ける「飾り枕」は25個と決まっていますが、多いときには50~60個にもなり、あまりの重さに途中何度も折れた竿を交換しながら渡御したと言います。 現在の「まくらまつり」は、かつての荒々しい祭りとは対照的な穏やかな祭りとなり、お祓いを済ませた枕幟は所々で酒肴の接待を受けながらゆっくりと渡御する様子が春の風物詩となっています。
旅引付に記された春の祭礼がその起源とされており 、行われる芸能等に感銘を受けたと記されいる。
【文責】 泉佐野市文化財保護課
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